天保2年(1831年)創業の相良酒造は、栃木県栃木市岩舟町に位置する190年以上の歴史を持つ老舗酒蔵です。日光連山系の硬度33mg/ℓの軟水を仕込み水に、栃木県産の五百万石や『とちぎ酉7514』など地元米と栃木県酵母にこだわり、青葉にそっと寄り添う朝露のような優しく包み込む味わいの日本酒を醸造。北関東では数少ない女性杵氏・相良沙奈恵氏が29歳の若さで伝統を継承しています。
天保2年(1831年)、創業者・相良与兵衛により栃木県岩舟町の地に創業された相良酒造は、万葉集にも詠まれた三毓山のふもとで190年以上の歴史を刻んできました。『和醸良酒』(和をもって醸せば良酒となる)という哲学のもと、家族経営で伝統を守ってきましたが、2014年に大きな転機を迎えます。酒造りを担っていた兄が事情により継続不可能となり、25歳の若さで相良沙奈恵氏が杵氏として蔵を継ぎました。当初は日本酒に興味がなかった彼女ですが、大学での学びや修行を通じて、米が酒に変わる魔法のようなプロセスに魅了され、今では北関東で数少ない女性杵氏として活躍。同年、新生『朝日榮』をデビューさせ、朝日のような期待と繁栄を願った銘酒は、春の陽だまりのような温かみを持つ味わいで多くの人々を魅了しています。現在は母親と3人のパートタイマーと少数精鋭で造りを行い、栃木の米、水、酵母にこだわった『人、料理、栃木にそっと寄り添う』酒造りを目指し、伝統と革新を融合させた新たな歴史を紡いでいます。
酒蔵見学は事前予約制で受け付けており、実際の酒造りの現場を間近で見学することができます。経験豊富な蔵人による丁寧な説明を聞きながら、日本酒造りの奥深さと伝統技術を体感できます。見学後は試飲コーナーで季節の限定酒を含む数種類の日本酒をお楽しみいただけ、直売所では蔵元限定の特別な商品もご購入いただけます。
相良酒造は品質への妥協なき追求により、各種品評会において優秀な成績を収めています。全国新酒鑑評会への継続的な出品により技術の研鑽を重ね、地域の日本酒品評会でも高い評価を得ています。伝統的な技術と現代的な品質管理を融合させることで、安定した高品質な日本酒を提供し続け、地域の日本酒文化の発展に大きく貢献している蔵元です。
栃木県栃木市岩船町小野子761
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