米鶴酒造は山形県高畠町にある300年以上の歴史を持つ酒蔵です。「感謝の鶴」をモットーに、地元農家と協力し亀の尾、はえぬき、つや姫などの山形県産米を使用した酒造りを行っています。GI山形認定を受け、国内外で150以上の賞を受賞している実力派蔵元です。
米鶴酒造は1704年(元禄年間)、初代梅津伊兵衛により山形県高畠町に創業しました。清麗な水と肥沃な耕土に恵まれた環境で酒造りを始め、江戸末期には米沢藩上杉家の御用酒蔵を務めました。大正時代には地域の酒造業界のリーダーとして32軒の酒造家の行司役を担い、常に率先指導していました。戦前、九代目は経験と勘に頼っていた酒造りを改革すべく、十代目を大阪高等工業学校(現大阪大学工学部)で醸造学を学ばせ、1920年頃から科学的な酒造りを導入。腐造を防ぎ品質を安定させることに成功しました。1953年に法人化、1972年に米鶴酒造に改称。1983年には山形県内初の酒米生産集団「高畠町酒米研究会」を地元農家と発足させ、独自の酒造好適米「亀粋」を開発。全国新酒鑑評会では2013年に通算30回の金賞を達成するなど、300年以上にわたり梅津家が守り続ける伝統と革新の酒造りは、現在12代目梅津陽一郎により受け継がれています。