萩野酒造株式会社

天保11年（1840年）、宮城県北部の旧宿場町有壁に創業した180年以上の歴史を持つ酒蔵。創業地は古くから『萩の村』と呼ばれ、美しい萩の花が咲き誇る土地として知られていた。代表銘柄『萩の鶴』は、この萩の花と縁起の良い鶴を組み合わせて命名された。江戸時代から明治、大正、昭和、平成、令和と時代を超えて酒造りを継続し、地域に根ざした蔵元として発展。現在の8代目蔵元佐藤曜平氏の代になって『潔癖醸造』という独自の醸造理念を確立し、清潔な環境での徹底した品質管理による透明感のある酒質を追求。2002年には限定流通の『日輪田』ブランドを立ち上げ、純米酒のみの展開で高品質な酒造りに特化。近年は『猫シリーズ』や『メガネ専用』などユニークな商品展開でも話題を集め、伝統と革新を融合させた酒造りで注目されている。長年にわたり地域に根ざした酒造りを続け、伝統的な技術と現代的な品質管理を融合させることで、高品質な日本酒を提供し続けています。地域の食文化と共に発展し、多くの人々に愛される酒蔵として、その歴史を刻み続けています。

蔵見学は要相談で、事前にお電話でのお問い合わせが必要。定期的な見学ツアーは実施していないが、『稲刈り&きき酒』などの季節イベントを開催している。蔵の周辺では今でも萩の花を見ることができ、『萩の村』と呼ばれた歴史ある土地の風情を感じることができる。『宮城の地酒列車』などの地域イベントにも積極的に参加し、地元の酒文化の普及に貢献。小規模な家族経営により、蔵元や杜氏との距離が近く、丁寧な説明を受けながら『潔癖醸造』の現場を見学することができる貴重な機会を提供している。