1884年(明治17年)に創業者大平桂作により魚沼市旧小出町で創業した歴史ある酒蔵。1990年に現在の魚沼市青島地区に移転し、鉄分が少なく癖がない軟水と豊富な水量を求めて位置を選定。敷地内からくみ上げる地下水と、地元小出地区の新潟県産米「北陸12号」を使用した酒造りで知られる。5代目社長大平俊治氏のもと、「酒造りの半分は掃除と洗い物」をモットーに徹底した清潔管理と約10℃の貨蔵庫でて1年以上の低温熟成、真冬の雪洞貨蔵など細かい温度管理により繊細で上品な新潟淡麗スタイルの日本酒を醸造している。
明治17年(1884年)に大平桂作により新潟県魚沼市旧小出町で創業。昭和9年(1934年)に大平酒造合資会社に社名変更、昭和27年(1952年)に大平酒造株式会社、昭和39年(1964年)に緑川酒造株式会社に社名変更した。平成2年(1990年)には区画整理をきっかけに現在の魚沼市青島地区に移転。移転の選定理由は「ひとえに水のため」であり、鉄分が少なく癖がない軟水と豊富な水量を確保できる最適な立地を選択した。2004年の新潟県中越大地震では被害を受けて操業を停止したが、約1ヶ月後に操業を再開。現在は5代目社長大平俊治氏のもと、30年以上にわたる契約農家20軒と連携した酒米作りから一貫した酒造りを継続している。
緑川酒造は独特の経営方針で知られ、ホームページなし、通信販売なし、外回り営業なしという方針を貫いているため、一般的な酒蔵見学や観光対応は行っていない。「酒を愛してくれる人に扱ってもらいたい」という哲学のもと、信頼できる特約店のみで販売を行っており、直接的な観光接触よりも酒質に集中した酒造りを優先している。しかし、魚沼産コシヒカリなどが育つ田園に囲まれた美しい立地にある蔵は、新潟の酒造りの精神と自然環境の調和を体現する象徴的な存在として、酒愛好家の間で伝説的な地位を占めている。
緑川酒造の日本酒は、公式サイトや通販を持たない独特の経営方針により、信頼できる特約店のみで販売される『幻の酒』として日本酒愛好家の間で高い評価を得ている。特に「純米 緑川」や「雪洞貨蔵酒 緑」、「北穣 吹醸」などの代表銘柄は、「新潟淡麗」スタイルの美しさを体現し、香りと旨味が控えめで食事に合わせやすい丁寧な味わいとして高く評価されている。30年以上の契約農家20軒との連携による一貫した品質管理と、徹底した清潔管理による酒造りは、業界内でも模範的な存在として評価されている。
〒946-0004 新潟県魚沼市青关3番15号
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