新潟県三条市に唯一残る酒蔵。五十嵐川の超軟水と地元産の酒造好適米を使い、「真面目な手造り、五感による酒造り」を貫く。創業以来の理念「飲んだ人が福の顔になる旨い酒」を追求し、まろやかで優しい酒質が特徴。全国新酒鑑評会で3年連続金賞を受賞するなど、その品質は高く評価されている。
明治30年(1897年)、初代小林正次が「飲んだ人が福の顔になる旨い酒を造る」という志のもと、「宇寿屋」の屋号で創業。福顔の名には七福神の恵比寿様のような笑顔を願う思いが込められ、シンボルマークにも採用されている。「福顔の酒で、福顔の人をつくる。笑う門には福来たる。」という家訓は代々受け継がれ、現在5代目の小林章氏へと続く。三条市にはかつて複数の酒蔵が存在したが、現在は福顔酒造のみが残り、金物の町・燕三条の地酒として愛されている。五十嵐川の超軟水を薬品を使わない緩速ろ過法で処理し、新潟県産の五百万石、越淡麗、越神楽、山田錦を使用。伝統的な手造りを守りながら、ウイスキー樽やバーボン樽での熟成など新たな挑戦も行っている。地元の食文化に寄り添い、日本酒愛好家から「福を呼ぶ酒」として親しまれている。