江戸時代に富山県で米問屋として創業し、明治後期から酒造りを開始した松屋酒造。昭和26年(1951年)に東京市場への近さと良好な自然水を求めて現在の群馬県藤岡市に酒造場を移転しました。現在の6代目社長・松原広幸氏は『口の中で絵を描く』をコンセプトに、果実的で優しい口当たりの日本酒づくりを目指しています。代表銘柄『流輝』(るか)は2008年に開発されたフラッグシップブランドで、果実的で甘みのある高香で優しい口当たりが特徴です。伝統的な『當選』『平井城』といった銘柄も維持し、小仕込み・手作りにこだわった丁寧な酒造りで『毎日がんばっている人たちのための日本酒』を造り続けています。
松屋酒造の歴史は江戸時代に富山県で米問屋として営業を開始したことから始まります。明治後期になり日本酒の醸造事業に参入し、酒造業としての基盤を築きました。昭和26年(1951年)に現在の群馬県藤岡市に醸造場を移転したのは、東京市場への出荷利便性と良好な自然水環境を求めてのことでした。代表銘柄『當選』(とうせん)は、当初『當り選』という名称でしたが、昭和10年(1935年)に政治嫌いの先代社長が『政治をやったら家業が潰れる』という考えから現在の名称に改名。この銘柄は選挙の激励や当選祈いの酒として幅広く愛用されるようになりました。平成時代には『平井城』という新ブランドを立ち上げ、群馬県産米『舞風』と地元開発の酵母を組み合わせたオール群馬の純米吐醸酒として注目を集めています。2008年には6代目松原広幸氏が新たなフラッグシップブランド『流輝』(るか)を開発。この名前は子どもの名前の候補でもあったというエピソードもあり、我が子のように育てたいという感情が込められています。伝統を守りながらも革新を続ける姿勢で、地域に根ざした酒造りを実践しています。
松屋酒造では小仕込み・手作りにこだわった丁寧な酒造りを間近で見学できます。『口の中で絵を描く』というコンセプトのもと、果実的で優しい口当たりの日本酒づくりの工程や、代表銘柄『流輝』の特徴的な製造方法について詳しく学ぶことができます。『當選』や『平井城』といった伝統銘柄の歴史や名前の由来についても詳しく聞くことができます。見学は事前予約制となっておりますので、お電話にてお問い合わせください。
松屋酒造は令和2酒造年度(2020年)に全国新酒鑑評会で『流輝』が17年ぶりの金賞を受賞したことが大きな話題となりました。この受賞は『口の中で絵を描く』コンセプトのもと、果実的で甘みのある高香で優しい口当たりを実現した品質の高さが評価されたものです。また、群馬県清酒品評会でも優秀賞を受賞するなど、地元でも高い評価を得ています。代表銘柄『當選』は縁起の良い名前で選挙の激励や当選祐いの酒として幅広く愛用され、地域の文化や伝統に深く根ざした酒蔵としての地位を確立しています。
〒375-0024 群馬県藤岡市藤岡180
Phone: 0274-22-0296