1853年(嘉永六年)に創業した約170年の歴史を持つ酒蔵。福井市山間部の安原町にあり、町名の由来は安本家の先祖の土地であったことから名付けられたとされる。白山水脈の地下100メートルから汲み上げた中硬水を仕込み水として使用し、伝統的な「舟しぼり」製法を継承している。2001年に現当主安本武氏が蔵元兼杜氏となり、代表銘柄「白岳仙(はくがくせん)」を立ち上げた。福井県産酒造好適米「五百万石」と「吟の里」を100%使用し、純米酒のみを醸造する。「究極の食中酒」を目指し、踊るような酸味が特徴的な、食事と共に楽しむ日本酒造りにこだわっている。
安本酒造の歴史は1853年(嘉永六年)の創業から始まり、約170年という長い伝統を誇ります。福井市の山間部、安原町という自然豊かな環境で酒造りを続けてきました。興味深いことに、この安原町という地名は安本家の先祖の土地であったことに由来するとされ、この地との深い結びつきを物語っています。長年「安本」の屋号で地元に親しまれてきましたが、大きな転機が2001年に訪れました。現当主の安本武氏が蔵元兼杜氏として経営に携わるようになり、従来の酒造りを一新。新たな代表銘柄「白岳仙」を立ち上げ、福井のテロワールを表現する地酒造りに挑戦しました。白山水脈の恵まれた水と福井県産米にこだわり、独自の酵母「HGS-01」「HGS-02」を開発するなど、革新的でありながら伝統を大切にする酒造りで注目を集めています。長年にわたり地域に根ざした酒造りを続け、伝統的な技術と現代的な品質管理を融合させることで、高品質な日本酒を提供し続けています。地域の食文化と共に発展し、多くの人々に愛される酒蔵として、その歴史を刻み続けています。
酒蔵見学は事前予約制で受け付けており、実際の酒造りの現場を間近で見学することができます。経験豊富な蔵人による丁寧な説明を聞きながら、日本酒造りの奥深さと伝統技術を体感できます。見学後は試飲コーナーで季節の限定酒を含む数種類の日本酒をお楽しみいただけ、直売所では蔵元限定の特別な商品もご購入いただけます。
安本酒造有限会社は品質への妥協なき追求により、各種品評会において優秀な成績を収めています。全国新酒鑑評会への継続的な出品により技術の研鑽を重ね、地域の日本酒品評会でも高い評価を得ています。伝統的な技術と現代的な品質管理を融合させることで、安定した高品質な日本酒を提供し続け、地域の日本酒文化の発展に大きく貢献している蔵元です。
福井県福井市安原町7-4
Phone: 0776-41-0011