株式会社鈴木酒造店は2011年東日本大震災と原発事故により避難を余儀なくされましたが、2021年3月に浪江町での酒造りを10年ぶりに復活させた復興のシンボル的な酒蔵です。現在は「浪江蔵」と山形県長井市の「長井蔵」の2拠点で操業し、代表銘柄「磐城壽(いわきことぶき)」を製造しています。地元浪江産のコシヒカリを使用し、米の精米から酒造りまでを一貫して自社で行う地域密着型の酒造りを実践しています。
鈴木酒造店は長年にわたり福島県浪江町で「磐城壽」を醸造してきた地域の老舗蔵でしたが、2011年3月11日の東日本大震災と福島第一原発事故により、蔵は避難区域に指定され操業停止を余儀なくされました。その後山形県長井市の旧東洋酒造を取得し「長井蔵」として2011年から酒造りを継続してきました。10年の歳月を経て2021年3月、道の駅なみえに隣接する「浪江蔵」で待望の地元での酒造りを復活させました。「磐城壽」は地元の漁師たちに「海の男の酒」として親しまれ、特に祝い事の際に重宝されてきた歴史があります。現在は浪江町産のコシヒカリを主原料とし、精米から酒造りまでを一貫して自社で行い、真の意味での「地産地消」の酒造りを実現しています。
浪江蔵は道の駅なみえに隣接する「なみえの技なりわい館」に併設されており、ガラス越しに酒造りの工程を見学できます。営業時間は平日9:00-17:00(土日祝日は休業)で、復興のシンボルとして多くの見学者が訪れています。震災からの復興の軌跡と、地元産米を使った酒造りの取り組みを学べる貴重な施設として、教育的価値も高い見学体験を提供しています。
2021年の浪江町での酒造り復活は、東日本大震災からの復興の象徴的な出来事として各方面から高く評価されています。10年間の避難を経て故郷に戻っての酒造り再開は、日本の酒造業界においても画期的な出来事として多くのメディアに取り上げられ、復興への希望と地域再生のシンボルとして注目を集めています。
福島県双葉郡浪江町大字幾世橋字知命寺40
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