1831年(天保2年)創業の株式会社八木酒造部は、愛媛県今治市に位置する歴史ある酒造会社で、現在は8代目の八木伸樹氏が代表を務めています。創業者の八木治兵衛が出身地に因んで屋号を「丹波屋」とし、その紋である「山丹」と、酒のキレの良さを名刀「正宗」にあやかって「山丹正宗」という銘柄名を付けました。「地元あっての地酒」という理念のもと、愛媛県産の酒米「松山三井」や「しずく媛」を使用し、西日本最高峰の石鎚山や四国山脈からの清らかな伏流水で仕込んでいます。「とにかくきれいな酒」を目指し、徹底した衛生管理と手造りにこだわり、伝統を守りながら常に新しいことにチャレンジする姿勢で酒造りを続けています。2021年からは若手の石田杜氏が酒造りを先導し、新酵母「愛媛さくらひめ酵母」や室町時代の「水もと」製法などにも挑戦しています。
八木酒造部の歴史は1831年(天保2年)、初代八木治兵衛が愛媛県今治市で創業したことから始まります。最初は醤油製造から事業をスタートし、3年後に清酒製造を開始しました。創業者が出身地である丹波に因んで屋号を「丹波屋」とし、その紋「山丹」と名刀「正宗」から「山丹正宗」という銘柄名が生まれました。明治、大正、昭和と時代を経る中で、戦時中には空襲により蔵が全焼するという困難に直面しましたが、翌年には不屈の精神で酒造を再開しました。戦後復興とともに事業を拡大し、1950年10月3日に法人設立を行いました。現在まで8代にわたって家業を継承し、2008年には8代目の八木伸樹氏が社長に就任しました。近年は伝統的な酒造りを守りながらも革新的な技術にも挑戦し、2021年からは若手の石田杜氏が酒造りを先導。「心に沁みわたる酒」を目標に、地域に愛され続ける日本酒を醸造しています。
酒蔵見学については、事前予約制で対応しています。今治市の中心部に位置し、アクセスも良好です。見学では190年以上の歴史を持つ酒造りの工程や、伝統的な製法について学ぶことができます。また、代表銘柄「山丹正宗」の試飲も可能で、愛媛県産米と石鎚山の伏流水で造られた地酒の味わいを楽しむことができます。見学希望の方は事前にお電話でのお問い合わせが必要です。直売も行っており、各種「山丹正宗」シリーズを購入することができます。
全国新酒鑑評会で金賞を14回受賞している実力派の酒蔵です。特に「山丹正宗 しずく媛 純米吟醸」は、ワイングラスでおいしい日本酒アワード2020で最高金賞を受賞し、その品質の高さが全国的に認められています。独立行政法人酒類総合研究所主催の全国新酒鑑評会でも継続的に優秀な成績を収めており、技術力の高さと品質への一貫したこだわりが評価されています。愛媛県内でも有数の実力を持つ蔵元として、地域の誇りとなっています。
愛媛県今治市旭町3丁目3番地-8
Téléphone: 0898-22-6700