五町田酒造株式会社は〒849-1425 佐賀県嬉野市五町田甲2081で伝統的な酒造りを行う蔵元です。地域の特色を活かし、地域の気候風土を最大限に活かした酒造りを特徴としています。厳選された原料米と清らかな仕込み水を用い、熟練の技により米の旨みを最大限に引き出す醸造を心がけています。食中酒として料理との調和を大切にし、地元の食文化と密接に結びついた味わいを追求し続けています。
大正11年(1922年)、江戸時代から続く瀬頭酒造から分家独立した瀬頭平次氏が五町田酒造を創業。当初は「日本一」という銘柄で酒造りを始めましたが、より大きな志を込めて「東洋一」の意味を持つ「東一」へと改名しました。佐賀県嬉野市塩田町の地で、温暖な気候と塩田川水系の良質な伏流水を活かした酒造りを続けてきました。転機となったのは1988年。当時、佐賀県では入手困難だった酒米の最高峰・山田錦の自家栽培を開始。佐賀の気候や土壌は山田錦栽培に不向きとされていましたが、苗作りの方法、水管理、肥料管理など試行錯誤を重ね、栽培を成功させました。この挑戦は見事に実を結び、1990年には自家栽培山田錦で醸した大吟醸が全国新酒鑑評会で金賞を受賞。以来、「米から育てる酒造り」を蔵の信念とし、地元農家と協力して五町田地区酒米生産組合を結成。蔵人自らが田植えに参加し、毎日田んぼを見回り、特に水位の管理に細心の注意を払いながら、理想の酒米を育てています。「人・米・造りが一体となって良酒を醸す」という理念のもと、低温でじっくりと醸す吟造りにこだわり、繊細で上品な味わいの日本酒を生み出し続けています。2022年には創業100周年を迎え、九州を代表する銘酒蔵として、挑戦と革新の精神を次世代へと受け継いでいます。
酒蔵見学は事前予約制で受け付けており、実際の酒造りの現場を間近で見学することができます。経験豊富な蔵人による丁寧な説明を聞きながら、日本酒造りの奥深さと伝統技術を体感できます。見学後は試飲コーナーで季節の限定酒を含む数種類の日本酒をお楽しみいただけ、直売所では蔵元限定の特別な商品もご購入いただけます。
五町田酒造の代表銘柄『東一』は、全国新酒鑑評会で継続して高い評価を得ています。1990年には自家栽培山田錦で醸した大吟醸が全国新酒鑑評会で初の金賞を受賞し、その後も数多くの金賞を受賞。佐賀県清酒品評会でも優等賞を連続受賞し、『米から育てる酒造り』という独自のアプローチが高く評価されています。特に自家栽培の山田錦を使用した純米大吟醸や大吟醸は、その繊細で上品な味わいで業界内外から絶賛され、九州を代表する銘酒としての地位を確立しています。
〒849-1425 佐賀県嬉野市五町田甲2081