明治14年(1881年)創業の鳳鸞酒造は、栃木県大田原市に位置し、138年の歴史を持つ老舗酒蔵でした。『鳳鸞』『那須自慢』などの日本酒に加え、2000年からは『那須の原ワイナリー』としてワイン・リキュールの製造も開始し、合計40品目を製造販売していました。残念ながら2019年12月に事業停止し、現在は操業を終了しています。
明治14年(1881年)、栃木県大田原市住吉町に創業した鳳鸞酒造は、138年にわたり地域に根ざした酒造りを続けてきました。代表銘柄『鳳鸞』は、伝説の鳥「鳳凰」と「鸞(らん)」の名を冠し、縁起の良い名酒として愛されていました。1952年に株式会社化し、脇村光彦氏が社長として経営を継承。2000年6月には『鳳鸞 那須の原ワイナリー』を開設し、栃木県産の果実を使用したワインやリキュールの製造を開始。伝統的な日本酒製造に加え、新たな分野への挑戦を続けました。しかし、若者の日本酒離れや需要の低迷による売上減少、ワイナリー事業への設備投資による資金繰りの悪化などが重なり、2019年12月2日に事業停止。同年12月3日に東京地方裁判所より破産決定を受け、負債約3億円を残してその長い歴史に幕を閉じました。明治から令和にかけて、地域の風土とともに歩んだ蔵元の終焉は、地域にとって大きな損失となりました。長年にわたり地域に根ざした酒造りを続け、伝統的な技術と現代的な品質管理を融合させることで、高品質な日本酒を提供し続けています。地域の食文化と共に発展し、多くの人々に愛される酒蔵として、その歴史を刻み続けています。
酒蔵見学は事前予約制で受け付けており、実際の酒造りの現場を間近で見学することができます。経験豊富な蔵人による丁寧な説明を聞きながら、日本酒造りの奥深さと伝統技術を体感できます。見学後は試飲コーナーで季節の限定酒を含む数種類の日本酒をお楽しみいただけ、直売所では蔵元限定の特別な商品もご購入いただけます。
鳳鸞酒造は品質への妥協なき追求により、各種品評会において優秀な成績を収めています。全国新酒鑑評会への継続的な出品により技術の研鑽を重ね、地域の日本酒品評会でも高い評価を得ています。伝統的な技術と現代的な品質管理を融合させることで、安定した高品質な日本酒を提供し続け、地域の日本酒文化の発展に大きく貢献している蔵元です。
栃木県大田原市住吉町