明治20年(1887年)創業。奈良県御所市名柄に位置する老舗酒蔵。大宇陣町(現宇陣市)の久保本家から分家し、江戸時代中期以前からあった油商の建物を譲り受けて酒造業を開始。代表銘柄「百楽門」は備前雄町米を使用した旨味豊かな酒質が特徴。室町時代に確立された伝統的な醸造法「菩提もと」を復活させ、2001年から奈良県神社庁の新誉祭用濁酒を約500年前の醸造法で醸造。奈良県産酒造米「露葉風」も使用し、地元の風土を大切にした酒造りを行う。歴史ある名柄の町並みに位置し、観光としても魅力ある酒蔵。
明治20年(1887年)、大宇陣町(現宇陣市)にある久保本家(元禄年間創業)から分家し、奈良県御所市名柄に葛城酒造を創業。初代は江戸時代中期以前からあった油商の建物を譲り受けて酒造業を開始。名柄は奓良時代からの歴史ある古い町並みで、中村家住宅(慶長期の建物で御所市最古の民家、重要文化財指定)などの古建築群が残る地域。昭和48年に久保酒造から葛城酒造株式会社に社名変更。最近では、証券・保険会社で4社30年のキャリアを持つ谷口氏が酒造りの道を志し、新潟の酒蔵で一年間の修行を経て事業を継承。新たな代表として伝統を守りながらも革新的な酒造りに取り組んでいる。
葛城酒造は奈良県御所市名柄の歴史ある美しい町並みに位置し、観光としても魅力的な地域。近くには御所市最古の民家で重要文化財に指定されている中村家住宅(慶長期の建物)などの文化遗産があり、武家屋敷の面影を残す名柄の散策と合わせて訪れることができる。酒蔵見学や試飲に関する詳細は直接問い合わせが必要。
葛城酒造の「百楽門」は、備前雄町米を使用した旨味豊かな酒質と、0-5℃の低温で貯蔵された滑らかで深みのある味わいが高く評価されている。特に室町時代に正暦寺で確立された伝統的な醸造法「菩提もと」の復活と実用化において、奈良県の伝統的酒造技術の継承と発展に大きく貢献している。日本酒のルーツとされるこの古典的な醸造法を継承し、奈良県神社庁の新誉祭用濁酒を2001年から約20年以上にわたって醸造し続けていることは、文化的・歴史的に非常に価値の高い取り組みとして業界から高く評価されている。
〒639-2321 奈良県御所市名柄347-2