1842年(天保13年)に京都・伏見で酒造りを開始した日本を代表する酒造メーカー。1925年に寳酒造株式会社として設立し、1933年より全国ブランド「松竹梅」の製造を手がける。伏見の豊富な地下水「伏水」を活かし、日本酒、焼酎、リキュール類まで幅広く展開。2001年に建設した「松竹梅白壁蔵」では高品質な純米酒を醸造し、スパークリング清酒「澪(MIO)」は新ジャンルとして国内外で高い評価を受けている。清酒のみならず焼酎、みりん、調味料まで幅広く手がける総合酒類メーカーとして、伝統と革新を融合させた酒造りを続けている。
天保13年(1842年)、世々茂家4代目の世々茂宇之助が京都・伏見で酒造業を開始したのが始まり。大正14年(1925年)9月、寳酒造株式会社を創立。大正9年(1920年)に灘・魚崎で誕生した「松竹梅」ブランドを昭和8年(1933年)から製造開始し、全国ブランドとして展開。昭和58年(1983年)にはタカラ酒造USA設立、昭和63年(1988年)に伏見に四季醸造設備を建設。平成13年(2001年)には高品質酒製造拠点として「松竹梅白壁蔵」を建設。平成15年(2003年)に二段階酵母仕込みの「松竹梅天」を発売。平成23年(2011年)にはスパークリング清酒「澪(MIO)」を発売し、新市場を創出した。現在では清酒・焼酎・みりん・調味料まで幅広く展開する総合酒類メーカーとして、国内外数十か国に商品を展開している。
毎年3月15日の伏見酒蔵祭と同日に「松竹梅春の蔵開き」を開催。2025年は先着50名様に粗品進呈、伏見限定醸造の松竹梅大吟醸の限定テイスティングセットと限定販売を実施。平成29年(2017年)に開設された「宝ホールディングス歴史館」(研修施設)では企業の90年の歩みを展示しているが、一般公開は行っていない。本社は京都・四条烏丸にあり、製造拠点は伏見工場西(下鳥羽)と伏見工場東(竹中町)に分かれている。神戸・灘の「松竹梅白壁蔵」では高品質酒の醸造を行い、特別見学の機会もある。
代表銘柄「松竹梅」は「歳寒の三友」(松・竹・梅)を表し、寒さに耐え美しさを保つ縁起の良い酒として親しまれている。スパークリング清酒「澪(MIO)」は日本酒の新ジャンルを創出し、国内外で高い評価を獲得。焼酎分野では「一刻者」「宝焼酎」がトップブランドとして市場をリード。調味料では「宝本みりん」が業界標準として愛用され、工業用アルコールでは多くの産業分野で採用されている。宝ホールディングスグループとして「発酵と酒造技術により、自然との調和を大切にしながら健康的な人間生活と活力のある社会づくりに貢献する」を企業理念に掲げ、伝統的醸造技術と先端バイオテクノロジーを融合した事業展開で業界をリードしている。
〒612-8044 京都市伏見区下鳥羽葭田町101(伏見工場西)