1944年(昭和19年)に戦時統制により秋田県内12の酒蔵が合併して設立された東北地方最大級の総合酒造会社。「高清水」ブランドで全国的に知られ、本社蔵・御所野蔵・仙人蔵の3蔵体制で多様な日本酒を醸造している。特に御所野蔵は2025年現在、全国新酒鑑評会で史上最長となる20年連続金賞を達成する偉業を成し遂げ、日本酒業界において伝説的な記録を樹立。奥羽山脈の清らかな伏流水と秋田県産酒造好適米「秋田酒こまち」を使用し、寒造りの伝統技法と最新の醸造技術を融合させた高品質な日本酒造りを続けている。
昭和19年(1944年)、戦時統制により秋田県内の伊藤酒造店・奥田酒造店・秋田銘醸・湊酒造店をはじめとする12の酒蔵が完全合併して「秋田県酒類統制株式会社」として設立。戦後に民営化され「秋田酒類製造株式会社」となる。ブランド名「高清水」は昭和23年に公募により決定し、応募総数5,037通の中から選ばれた。名前の由来は秋田市寺内地区に湧く清らかな霊泉から。平成15年(2003年)に御所野蔵が稼働開始し、杜氏の加藤均氏の指導のもと品質向上を図る。平成16年から全国新酒鑑評会で金賞受賞を開始し、令和6年(2024年)に御所野蔵として20年連続金賞という史上最長記録を達成。令和6年11月には記念として古来の「再醸仕込み」技法を用いた22万円の限定酒を発売するなど、伝統と革新を両立した酒造りで業界をリードしている。長年にわたり地域に根ざした酒造りを続け、伝統的な技術と現代的な品質管理を融合させることで、高品質な日本酒を提供し続けています。地域の食文化と共に発展し、多くの人々に愛される酒蔵として、その歴史を刻み続けています。
高清水3蔵(本社蔵・御所野蔵・仙人蔵)では、事前予約制で酒蔵見学を実施している。特に御所野蔵では、20年連続金賞受賞の現場を直接見学でき、杜氏や蔵人による専門的な解説を受けながら伝統的な寒造りの技法を学ぶことができる。見学後の試飲では、金賞受賞酒をはじめとする高清水の代表銘柄を味わうことが可能。併設の直売所では蔵元限定商品や季節限定酒、記念ボトルなどを購入できる。アクセスは秋田駅から車で約15分、秋田空港からは約40分。見学は平日を中心に受け付けており、詳細は公式サイトまたは電話での事前予約が必要。
御所野蔵が全国新酒鑑評会で2005年から2024年まで20年連続金賞を受賞し、単一蔵・単一杜氏による史上最長記録を樹立。この偉業は日本酒業界で前人未到の快挙として高く評価されている。杜氏の加藤均氏は2022年に現代の名工に選出され、2024年11月には黄綬褒章を受章。高清水ブランド全体では24年連続で全国新酒鑑評会入賞を果たしている。20年連続金賞達成を記念して、平安時代の製法「再醸仕込み」を用いた記念酒(22万円)を2024年11月に200本限定で発売。その他、東北清酒鑑評会や秋田県清酒品評会でも常に上位入賞を果たし、品質の高さを証明している。杜氏加藤均氏の技術と秋田の風土が生み出す高清水は、国内外で「秋田の代表銘柄」として確固たる地位を築いている。
〒010-8048 秋田県秋田市川元むつみ町4番12号
Téléphone: 018-864-7331